巡りあるき

うたひながら夜道を帰るからつぽのひだりの胸に風がはいつた

花の絵

夕暮れ

秋明菊 夕暮れがおもむろに衣装を更える 老いたる樹々の梢の端が 夕暮れのため捧げ持つ衣装を。 眺めたまえ、すると君からいくつもの風光が分かれ拡がる。 一つの風光は空へ昇り、もう一つのは下へ落ちる。 どの眺めにも心の全部をゆだねずにいて、 あの無言…