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巡りあるき

うたひながら夜道を帰るからつぽのひだりの胸に風がはいつた

観音道・清泰寺 -熊野⑷

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熊野古道観音道は波田須から大泊まで、この古道のところどころにお地蔵さんや三十三観音が立っています。あの写真集で見た石仏がここに在るかもしれないと楽しみにしていた場所ですが、天狗倉山で迷ってしまい、波田須から大泊までを歩いてたどる時間がありません。観音道を通して歩くのは次の時にして、入り口に並ぶ石仏だけ、お参りしました。木漏れ日の中静かに微笑んでいました。

その前に…

前回の天狗倉山の岩屋堂の写真を夫に借りましたので、アップします。

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        テンラさん岩屋堂内部(天井の高さは3~5メートルくらい)

さて、観音道波田須口の石仏。

一体一体お参りしてゆっくり拝見し、シャッターを切ります。ズボンのようなものを身につけ靴を履いている仏様、蓮の花の花束を抱えている仏様など、持ち物も着ているものもかぶりものも、お約束の通りでないものばかりです。やはりあの写真集にあった石仏と同じご様子です。線や形がのびのびとして大らか、全体に不思議な優しさがあります。何となく広隆寺の半跏思惟像に雰囲気が似てるかな~  

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近くに行ってみたいお寺が有ります。清泰寺、昼食を食べに寄った熊野古道センターに、あの写真集と同じ雰囲気のする石仏のレプリカが展示してあり、それが清泰寺にあるというのです。説明図によれば、お寺は観音道のすぐ近くです。ところが、またまたこの清泰寺になかなかたどり着けません、行きつ戻りつして、交番で聞いても、「清泰寺?あったかなあ」と怪訝そうです。地図で確かめてもらい、やっとそれらしい場所に行けそうな道を教えていただきました。でも、おかしいな~??お巡りさんが知らないなんて…。熊野古道センターで紹介していたお寺なのに~(?_?)

お巡りさんが地元の人じゃなかったのかな…。

清泰寺は2回通過した国道の高架の下にありました。

すぐ隣に神社があり、その先に清滝という遠くからも良く見える滝が流れ落ちています。神社の後ろには巨大な楠が岩の上にのし上がるように、覆いかぶさって繁り、西側には清滝からの水が合流した川が、ゆったり流れています。小さな魚が泳いでいるのが川岸から良く見えます。神社に続いて墓地があり、美しくて頑丈な石垣に守られています。石垣は全体に丸みがあり沖縄や韓国の石垣に似ています。

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  清滝                神社西側の清流

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        きっちり積まれた石垣

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          磐座と合体したような楠

清泰寺はこの墓地の東側で、そこに古道センターにあったレプリカの本物の石仏がありました。あいにくの逆光でお顔がはっきり拝見できませんが、札所一番那智山と刻んであり、この石仏が観音道に続く三十三観音のスタート地点になっていることが分かりました。寺の説明によれば、この一帯は津波に襲われ、大変な被害に遭ったそうです。

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     札所一番那智山青岸渡寺     墓地入口の可愛いお地蔵さん

―滝、湧水、せせらぎ、磐、楠の古木、お墓、神社、お寺―聖地としてあるべきものがすべて揃っている!なのにこの寂れた感じは何なのだろう…。津波がこの地に積み重なった時間を押し流してしまったのでしょうか。

長島の鏡神社とその周辺との違い…を思いました。

でも…あの高架(バイパス)が出来る前、あるいは津波が来る前はもっと輝いていた特別な場所だったかもしれない…。

 

翌々年、再び清泰寺を訪れ、一体一体参拝しながら、観音道をのぼりました。車があるのでやはり波田須までは行けず、山頂のお堂までにしましたが…。

行ってびっくり、なんとも凄まじい磐座に出会いました。う~ん熊野は奥が深い…。

次回は、この時の様子をアップします。