久高島の3月 (3)
ヤマホロシ(ナス科)
鮮やかな花色にびっくり!本州にも同じ名前の花があるが、花はもっと小さい。
シマグワ
もう実がなっている!ここ久高島はわかりませんが、沖縄でも1300年頃から養蚕が盛んに行われていたようです。私が体験した養蚕は群馬県なので、養蚕は気温との戦いでした。大きな火鉢に墨をガンガン熾して部屋を暖めたり、障子や板戸に目張り(隙間風を防ぐ紙を張る)をしたりして、春先や秋口の急な冷え込みに備えていました。
沖縄の養蚕は気温はそれほど心配ないように思えますが、詳しいことは分かりません。3月の群馬の桑は芽吹く直前で、養蚕農家は毎年、遅霜で桑の新芽が傷まないかハラハラしていました。それにしてもこのシマグワはいつ落葉するのだろう…。
アザミ(若葉や根は食べられる)
鬼アザミか浜薊か…、大きな株でとても力強い。
このアザミの花は白、
後ろの房状の花はソクズ(ハブクサー)ハブが出そうなところに生えるそうな…
イシキ浜入り口。足元に浜薊、これよりイシキ浜。
イワタイゲキ
ユーフォルビアという名で今ガーデン用に人気のある花、ライムグリーンが爽やか。
ハマオモト
モンパノキ(ハマシューキ) ンギャナ(苦菜)
高さ5メートルくらいにはなるという木。この葉を摘んでイザイホーの御願結び(シディガフー)の供え物のごちそうを盛ったそうです。
祭場のとりこわしと片づけが終わると、ナンチュは皿に使うハマシューキ(モンパ ノキ)の葉、野菜として用いられるンギャナ(苦菜=ホソバワダン)を海浜で採る。ハタガミはそれぞれ所属のヌル家に行き、明日のシディガフーの供え物、ご馳走の準備をする。
一方、男たちはサバニをくり出し、追い込み漁をする。とってきた魚は男たちが刺身にし、ナンチュ(神女)たちによって両ヌル家とシディガフーの行われるムトゥ家に届けられる。ー比嘉康雄[神々の古層]主婦が神になる刻―より
比嘉康雄[神々の古層]⑤より
後宴のごちそうンギャナスネー(苦菜と刺身のあえ物)
イザイホーが終わり、清々しく生まれ変わった島で、男も女もそれぞれの日常に帰ってゆく、その始まりの日に祝いのご馳走として出されるンギャスネーやピザイサンニ(おにぎり)そして泡盛。三線(サンシン)太鼓も加わって賑やかにカチャーシーが舞われたことでしょう。
イシキ浜から帰り、お願いしておいた食堂で晩御飯です。食堂には先ほど声をかけられた軽トラの男性が晩酌をしていました^^;
「先ほどは失礼しました、あの後イシキ浜の方に行きました。きれいな浜ですね」と伝えると、男性は「あなたたちは撮影の人たちじゃなかったの?今日テレビの人が取材に来ていたのでテレビの人かと思った。」と言いました。(宿泊交流館に戻ると、男性のお笑いタレントがカメラの前に立って撮影していました。)なるほど。
メニューに「苦菜のあえ物」があったので、さっそく追加で注文しました 。
苦味はほとんどなく、ほんのり甘い感じが残るほろ苦さ。。。ンギャナの風味が刺身のくさみを消して、いくらでも食べられる感じがしました。美味しかったです!