汲むー越えてゆくものー
・・・
頼りない生牡蠣のような感受性
それらを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇 柔らかく
外にむかってひらかれるのこそ難しい
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されている きっと……
わたくしもかつてのあの人と同じくらいの年になりまし
た
たちかえり
今もときどきその意味を
ひっそり汲むことがあるのです
「汲む」ーy・yにー茨木のり子詩集より
・・・
頼りない生牡蠣のような感受性
それらを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇 柔らかく
外にむかってひらかれるのこそ難しい
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されている きっと……
わたくしもかつてのあの人と同じくらいの年になりまし
た
たちかえり
今もときどきその意味を
ひっそり汲むことがあるのです
「汲む」ーy・yにー茨木のり子詩集より