巡りあるき

うたひながら夜道を帰るからつぽのひだりの胸に風がはいつた

伊勢原大山詣り

以前友人に「えつ知らないの?」と言われた大山詣り

そんな山がある事も知りませんでした。

「家の近くにあるよ~8歳の娘と登ったよ」と聞き、今年はまだ御岳山にもお参りしてないし、ならば!と行ってまいりました。

f:id:miyasakihiro:20160331115857j:plainテンナンショウ 将に蝮草

ケーブル使わずにがんばった!のですが、女坂から目指した山頂はさらに上。で、ギブアップ…お山のてっぺんから見える富士山はこの次にして(何時だろう^^;)大山寺でお弁当、下社にお参りして胎内くぐり?を体験して下山しました。

下りは男坂!いや~きつかった。

 

小田急伊勢原駅からバス。バスを降りるとすぐかいだん。かいだん階段・・まだ階段・・まだまだ階段。えーっ階段!

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 身軽な友人はすたすた先を行き。身重?な私はカメラを構えては休憩。カメラを構えては休憩。。。あっけらかんと陽気、でもとても奥深いお山でした。

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大山は丹沢山の東南にある形の整った山で、眼下に駿河湾、頂上付近からは富士山がど~んと見える。またの名をアフリ山と言い、雨降山または阿夫利山と書く。

よく雲が湧き、雷の名所でもあったため、雨乞いに霊験のある山として崇められ山容相模・武蔵・安房・上総からもよくえ、漁場や航路の目印にもなったので、古来より霊山として人々の暮らしを支えてきたようです。

f:id:miyasakihiro:20160331124118j:plain大山寺に奉納された絵馬

f:id:miyasakihiro:20160331160820j:plain江戸の頃、職人衆は競って木刀を担ぎ参拝した。

一人前に成長したことを祝う初山参りの習俗や死者供養の茶湯寺参りなど行われ江戸時代に大山詣として旧暦6月27 日から7月17 日730日~819日)その期間に限り、男性のみ山頂の石尊社の登拝が許されたが、それ以外の時期や女性は中腹の不動堂でお参りをしたそうです。火消しや鳶、刀鍛冶や大工などの職人衆がを組んで盛んにお参りして賑わったとか・・

f:id:miyasakihiro:20160331122058j:plain不動明王堂。注連縄!かつて女性はここまで

遠くからもよく見える山容の整った山は、人々の信仰の対象になっているところが多く、この大山もその一つなのだと思いますが、登りながら少しずつ気になり、確信に近いところまで行ったのが「熊野の神倉神社に似ている…。」という事でした。

f:id:miyasakihiro:20160331130348j:plain女坂の七不思議「潮音堂」

f:id:miyasakihiro:20160331144008j:plain阿夫利神下社より日本一深い駿河湾を望む、

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  神倉神社、ごとびき岩より熊野灘を望む

石段が凄いです!登りに選んだ女坂の石段も、かなりの勾配を一気に登る急勾配ですが、大きな石がとびとびに置かれてあるのに、足の運びを邪魔しない。丸みを帯びた石が足の裏からぐっと押し上げてくれるような感じがする。きつかったけれど、もっと登ろうという気にさせてくれる。

f:id:miyasakihiro:20160331131700j:plainこれで女坂!

f:id:miyasakihiro:20160429091153j:plain熊野神倉神社の石段

男坂の石段は下を見るのがこわい…。この荒々しい石段が、お燈祭りで名高い神倉神社とよく似ているような気がしました。神倉神社の石段は源頼朝の寄進との説があり、この大山アフリ神社にも源頼朝が平家打倒のため太刀を奉納して戦勝を祈願したとあるので、共に鎌倉に縁のある石段ではあるようです。

f:id:miyasakihiro:20160331151107j:plain男坂の石段

f:id:miyasakihiro:20160331145714j:plainくだりが怖い!

f:id:miyasakihiro:20160331123347j:plain大山寺の磐座と湧

f:id:miyasakihiro:20160331134504j:plain下社拝殿地下の塩・丸石

f:id:miyasakihiro:20160331134515j:plain下社拝殿下の御神水

f:id:miyasakihiro:20160331134756j:plain下社拝殿下の双体道祖神

f:id:miyasakihiro:20160331144159j:plain(オ)オカミ?

山頂の磐座、天降りの木、地震、火事、男子初山参り、猛暑の納太刀男参り、死者供養…等々、駿河湾に面し、豊かな森と厳臂、湧水にも恵まれた大山(アフリ山)は、太古の昔から人々の生活を支える糧の源であり、魂の拠り所でもあったようです。