巡りあるき

うたひながら夜道を帰るからつぽのひだりの胸に風がはいつた

生まれて初めて縄を綯いました ♪

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庭に生えている糸ススキを刈って、半日干してから硬いところを取り除き、見よう見まねでススキの縄を綯ってみました。

四苦八苦しながら、なんとか縄…のようなもの(^^;)になりました。

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子供のころ、母や身のまわりの大人たちが、サラサラサラと手で藁やススキを縒り合わせ、縄を綯っているのをよく見かけました。

小さい時から「自分でも縄綯いやってみたいな~」と思って、綯い方を教わろうとしたのですが、大人たちは忙しそうで相手にしてくれませんでした。

とても面白そうなので、じっと見ていると、テキトーに藁を二束つまみ、両手をクロスさせるようにして、太いほうから捩じりはじめ、何回か手をこすり合わせると、手の下からするすると縄が出てきます。時々藁をつぎ足し、できた縄を足で押さえながらどんどん綯い進んでいました。

簡単そうに見えました。

教えてくれる人はもう、誰もいなくなってしまったので、縄綯う人になりきって床に座り込み、枯れたススキを二束手にして綯い始めました。

力を入れたり抜いたりしながらススキを縒り合わそうとするのですが、イメージ通りにススキが絡まってくれません!二つに分けたススキの束がひとかたまりになってしまう!

それでも何とか、必要な長さの縄のようなもの…ができて、

新盆の棚ができました。

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送り盆をすませ、20・21日は2016年「未来」東京大会。「未来」の大会参加は2回目、今回は思い切って「未来」の歌会にも出席しました。

大会テーマは「詩歌の未来からの声」

基調講演される岡井隆さんはもうほとんど『翁』。

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そういえば、大会一日目は私にとって、お能の舞台…のようでもあった…ような。

客席にいて、演目の流れは見えていたものの、謡いの言葉が聞き取れなくて、まさに門外漢。演者の話す言葉が少しずつ体に馴染んで、ようやく聞き取れるようになったパネルディスカッションは、4人のパネラーのお話が興味深く、お一人お一人の話をもっときちんと聞きたかった気もします。

参加してよかった!と思ったのが‟ポエトリーリーディング

声ってすごいな

ご本人の姿を拝見しつつ、言葉が音声になり、息づかいと共に、声のトーンや緩急が加わって  詩やうた  が立ちあがる。

文字として書かれた<うた>はある意味、

楽譜のようなものかもしれない…と思いました。

 

二日目の歌会は「未来」8月号に出詠した歌の中から一首、歌評していただきました。

 8月号の出詠歌

 カマキリのかあさん子供たちみんな元気に巣立つたみたい、留守だよ

 空のある窓はおほきく開けて「さあ、切符はしつかり持つてゐなさい」

 ひめじをんはるじをんゆらゆら風にゆれる野蒜は伸びすぎてゐる

 ハハコグサのあしもと赤き蛇苺かたすみのチチコグサ茫茫

 雨が来た。ほこりのにほひ立ちあがるほこりに雨がくるくるまはる

 倒れ伏すだいこんの花十字花みんなクイッとあかるい方へ

 そこだけは月の時間がゆつくりと欠けては満ちてまたかけてゆく

 

2番目の歌をお願いしました。

 *短歌として読むと幼く、言葉が足りないような気がします。

  ほかの作品を見ると、意識的にそうしているのかもしれないとも思える。

  絵本のような情景が浮かぶ。旅立ちがキーワードかな…。

 *いろいろ工夫しているんだね。この人は文語の定型を通過していない人。

  この人に文語定型を勉強することを勧める。

  もう一つ別の味わいが生まれてきます。

  若い人も、文語定型はある程度マスターしておくべきでしょうね。(岡井)

 

やはり、もうちょっとまともな縄を綯うには

『せめて謡いの文言くらい、聞き取れるよう精進しなさい。』という事らしい。

 あまり若くないけど…できるかな…。